以下、吉富信長氏のフィードからの転載です。
乳がんのリスク要因
日本人女性のがん罹患数で、いちばん多いのはどのがんでしょう。
圧倒的に乳がんです。
では、乳がんを誘発するリスク要因はどういうものがあるのでしょうか。
アメリカのホルモン補充療法医ジョン・R・リー博士は乳がんと関係のあるリスク要因はほとんどすべてといっていいぐらい「エストロゲン過剰」であるとしています。
専門的にエストロゲン優勢といわれているこのリスク要因は、エストロゲンとプロゲステロンのバランスにおいて、エストロゲンが過剰になっている状態のことをいいます。
エストロゲン優勢の理論の詳細は、後日記事でアップするとして、エストロゲン優勢になる原因として可能性の高いものを挙げてみましょう。
◎環境ホルモン
環境ホルモンとは内分泌かく乱物質とも呼ばれ、人工的に生成された化学物質や汚染物質が体内に入り込み、性ホルモンと似た作用をしてしまい、遺伝子DNAに悪影響を及ぼしてしまう物質の作用のことです。ダイオキシン、(一部の)植物油、輸入肉や輸入乳製品に含まれる成長ホルモン、プラスチック、農薬、除草剤、排気ガス、石油由来の化粧品・マニキュア、溶剤・接着剤、洗剤など。これらが悪性のエストロゲン様作用を引き起こす。
◎アルコール
多量のアルコールを摂取する女性は乳がんリスクが高い。こうした理由は、一般に、肝臓における多量のアルコールの処理によって、肝臓がエストロゲンの代謝にまで手が回らなくなってしまう。
◎砂糖や精製炭水化物
脂肪細胞はエストロゲンを生成する工場。女性は体脂肪が増加するほどエストロゲンを多く生成してしまう。脂肪の原因は糖質の過剰摂取にあり、特に砂糖や精製炭水化物には要注意。
◎経口避妊薬
経口避妊薬の使用経験のある未成年は、乳がんリスクが3倍であったという統計がある。他にも相関データが多々ある。
◎ホルモン補充療法
一般のホルモン補充療法は乳がんのリスクを高めるという大規模な研究結果がある。詳細はまた後日アップ予定。
◎放射線
先進国のほとんどでは、胸部のレントゲン撮影の経験により、放射線による損傷を累積していく。ちなみに、広島原爆によって被ばくした少女たちの乳がんリスクは2倍であった。
他にもまだありますが、代表的な要因は以上です。日本では近年健康になるためのさまざまな食事療法が流行っていますが、こういった要因を無視して、いくら短期的に改善したとしても、長い目で見れば結局病気になってしまうことがよくあります。
流行する健康法にいちいち惑わされず、それらをヒントにするぐらいにして、どんな時でも本質や根底にあるものを見極めていくことが大事なのです。